最近やっと心落ち着いて投資行為を行えるようになってきたのですが、
過去負け続けていたことを振り返ると「過度に投資に染まりすぎていたな」と感じています。
日常の中心は投資
大敗していた頃は株や FX のデイトレードが主体だったのですが、
市場が開いている時間は相場に張り付きっぱなしだったり、休日の相場が止まっている時でさえチャートをずっと眺めて妄想していました。
「この時ここで買えたらなぁ」とか「こっちの銘柄にしておけばよかったなぁ」などまったく何の得にもならない妄想です。
「宝くじ 1 億円当たったら何しよう」と同レベルです。
四六時中、投資のことを考え続けてしまうくらいドップリだったのです。
投資本を読み漁る
そして妄想以外にも、投資本を週に 2 - 3 冊のペースで読み漁っていました。
- 主婦やフリーターが投資で大勝した成功談
- 著名なアナリストの分析本
- チャートの分析手法
- チャートを使った未来相場の予測方法
などなど。
本屋で新作を見かけるとつい買ってしまうほど、投資本を習慣的に読んでいました。
おそらく読んだ本は 100 冊以上にのぼったと思いますが、効果はまったくありませんでした。
そしてこの「本の読みすぎ」が自分が投資で失敗してしまった大きな要因だと感じています。
投資のリズム
もちろん投資を始めたことがない人が「投資とは何か?」「チャートの見方」といったことは学ばないと話にならないのですが、
最も大事な要素である「勝つためには」「相場で生き続けるには」ということは自身の経験からでしか身につかないからです。
自身のお金を投入し、買ったり負けたりの中で反省を繰り返す、いわゆる PDCA サイクル (Plan, Do, Check, Action) を回し続けることで初めて自分の投資リズムや相性を掴んでくるものです。
投資本の悪影響
しかし書籍に影響されてすぎてしまうと、書籍の内容を模倣することだけに全力を尽くしてしまうようになります。
自分で考えることを放棄してしまうのです。
また本を読み終えること自体が達成感を得られる行為のため、読むだけで自分の投資レベルが上がったと勘違いしていたという危うさもありました。
また投資本は麻薬に近いもので、
新しい本を買うたびに「おし、この手法を使えば負け生活から脱出できるぞ!」と、新しい手法や成功体験を見ることで自分の過去の負け体験の痛みを緩和してくれるという恐ろしい効果もありました。
投資本という麻薬で痛みを誤魔化し続けていたせいで、自身の投資方法のマズさに気づくのが遅れたわけです。
投資本との付き合い方
「投資は難しいものだから入念な勉強が必要!」と考える人も少なくないと思いますが、
過剰な勉強のしすぎは他人の投資感に縛られてしまい、自分色の投資を始めることができないという懸念も抱えているため、思い切って「余分な知識は持たずに投資を始めてみてもいいのではないか」と考えます。
投資本に過度に影響されず、あくまで参考程度に投資本と付き合い、
自分の投資手法がある上でその修正材料として投資本と付き合っていくのが正しい付き合い方なのではないでしょうか。
投資本はあくまで「自分以外の他人が成功した事例」の話だということを忘れてはいけません。