「新約 とある魔術の禁書目録(18)」の書籍レビューです。
ついに、学園都市の中枢に乗り込む、激動の最新刊!
『計画』。
科学の総本山に鎮座する、不死の魔術師による一〇〇年越しの大願。
それは無限に変化し、そして容赦なく牙を剥く──。
学園都市の支配者に狙われた土御門元春と府蘭。上条当麻の部屋に転がり込んだ二人は、最終手段として学園都市からの脱出を試みる。
しかし、緑色の手術衣を着た男は彼らを決して逃さない。その毒牙、魔術の『業』による攻撃で土御門の妹・舞夏が蝕まれてゆく。
事態を打破するため、上条と土御門は、学園都市統括理事長の本拠『窓のないビル』突入を決意した。
待ち受けていたのは、支配者の精神を象徴するかの如き巨大な虚無の空間。
最上部を目指し突き進む上条だったが、突如現れたミナ=メイザースを名乗る奇妙なネコミミ喪服美女の誘いで、彼は不死の魔術師が歩んできた『黄金の軌跡』を経験する。『幻想殺し』が生み出された謎と共に──。
ついに、幕は開く。
これより始まるのは、一片の曇りもない『人間』アレイスター=クロウリーの物語である。
以下、盛大にネタバレ含むので閲覧注意です。
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今巻のあらすじ
・上条さん、土御門兄妹、インデックス、オティヌス、府蘭で学園都市脱出を試みる
・脱出しようとしたところ、土御門夏がアレイスターの呪いにかかってしまう
・一同は呪いを解除するために、アレイスターのいる「窓のないビル」に向かう
・「窓のないビル」に潜入し、登る過程で上条さんは幻影を見せられる
・幻影の内容は、1900 年台のイギリスで、魔術組織「黄金」に所属していた頃のアレイスターの過去と今に至る動機など
・アレイスターの過去の幻影を何度か見せられつつも、「窓のないビル」最上階で上条さんとアレイスターの決戦
・決戦の途中、アレイスターは天使「エイワス」(カザキリの完成系) を召喚
・御坂美琴と食蜂操祈の合体技「リキッドプルーフ・レールガン」で「窓のないビル」を破壊
・エイワスに負けそうになる上条さんだが、アレイスターの人工知能が生み出した黒猫の魔女 「ミア=メイザース」(「黄金」所属) に助けられつつも撃破
・瀕死のアレイスターの元に、イギリス清教のローラ=スチュアートが現れ、トドメをさそうとする
・なんと、ローラ=シュチュアートの正体は、アレイスターの第二子が悪魔に憑依されたものだった
・ローラがトドメをさそうとするものの、アレイスターは存在の分裂で回避 (文中では「if」と表現)
・アレイスター (分裂時に少女に変身) は「窓のないビル」の大破に巻き込まれる上条さんを助ける
・「アレイスターがなかまになった」
感想
↑↑もうね、厨二感が満載で自分で書いてて恥ずかしくなった・・・orz
今回は、長らくラスボスとみなされていたアレイスターの過去や今に至る動機がメインになります。
自分の娘 (第一子) が死んだ要因に納得いかなかったということですね。
魔術を使うことで多少なりとも、他人の運命が干渉されてしまい、捻じ曲げてしまうことに納得がいかなかったようです。
そして娘が死んでしまった原因には魔術の干渉が多少なりとも影響があったのではないかと。
連載初期からの大きな伏線はこれで回収されました。
・アレイスターの目的
→ 世の中から「魔術」をなくすこと
→そのために「科学サイド」という概念を作り世の中を二分化した
・エイワス
→ 魔導結社「黄金」に所属していた頃にアレイスターが接触した天使
・幻想殺し
→ 過去にアレイスターが大戦で使用した霊装。使用後時空を超えて上条さんに宿った
・学園都市
→ 上条さんが活躍できるためだけのために、アレイスターによって作られた箱庭
個人的に今回の見所は、
御坂さんと食蜂さんのユニット技「リキッドプルーフ・レールガン」ですね!!
従来のレールガンの射程距離が 50 m である原因は、途中でコインが空気摩擦で溶けてしまうことにあります。
その改善ポイントとして、食蜂さんの心理掌握(メンタルアウト)を利用した水滴バリアでコインを覆い冷やし続けることで、空気抵抗で摩擦が起きないレールガンを発射することができます。
見事この合体技「リキッドプルーフ・レールガン」で難攻不落の窓のないビルにダメージを与えることができました。
レベル 5 の中では、食蜂さんが一番好きなので活躍してくれるシーンは全部大好きです\(^o^)/
物語のラスト 10 % くらいで、突然ローラが現れ、アレイスターの娘 (第二子) であることが発覚します。
アワワ ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿 アワワ
「んな無茶な (笑)」と思いつつも、予想外の展開に引き込まれるボク。
「黄金」時代のアレイスターのライバルであったメイザースが召喚した悪魔に乗っ取られているようです。
これにはさすがにアレイスターも激昂していました。
ローラは学園都市を乗っ取るのが目的だったみたいですね。
ローラは、アレイスターの身体を乗っ取り学園都市の掌握に成功したかのように見えましたが、
アレイスターは「if」という影分身で完全乗っ取りは回避します。
そして窓のないビルの崩壊に巻き込まれる上条さんを、アレイスター (少女バージョン) が助けるところで本巻終了です。
少女バージョンということは、分身したアレイスターの一部ということでしょうか。
次巻は上条さん & アレイスターで、学園都市をローラから取り戻す展開になると予想。
それにしても上条パーティは、
- 世界を作った神さま (オティヌス)
- 伝説の魔術師 (アレイスター)
- 魔道書図書館 (インデックス)
とすごいメンツになってきました。
レベル 99 というか、それを振り切っている方々ですよね。
インフレは絶賛加速中。