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習い事としてのプログラミングについて考える

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10 年以上 IT 業界に従事している立場として、最近流行っているプログラミング教室について語ります。

 

子供の習い事がプログラミングの時代

子供の習い事として、あるいは学生の自己啓発のためのプログラミング講座が人気のようですが、

その背景として

 

  • 文科省がプログラミング教育を推進している
  • 各企業がプログラミング教育サービスを立ち上げた

 

というのが大きく、そして

 

「これからの時代、プログラミングができないと置いていかれてしまう!」

 

と煽り文句を間に受けて、勘違いしてしまっている方も多いのではないかと感じています。

 

小学生のプログラミング教室

Tech Kids School

Tech Kids School

 

IT 企業のサイバーエージェントの子会社が運営しているプログラミング教室です。

 

スクールの内容

First Stage としてプログラミングの基本概念を学び、

Second Stage で本格的なプログラミングの実習に入っていきます。

 

実習では「ゲーム開発コース」と「iPhone アプリ開発」の 2 コースに分岐しており、

使用言語も Swift と C# といった商用のものと同様の環境となります。

 

またプログラミング教室というと、PC の前で独りカタカタしているイメージがありますが、

この Tech Kids School の場合、企画の発表機会を設けられているため、

 

「自分がどういう意図で開発したのか」

「どんなユーザを想定したのか」

「工夫したポイントはどこか」

 

というように、プログラミングスキルだけでなく、

他者に発信する能力、プレゼンテーション能力を養うこともできるメニューになっています。

まるで就職活動の英才教育のようだ。

 

新卒エンジニア用の講習でさえここまで綺麗に体系立てられているものも少ないため、とても小学生用のコースとは思えないほど豪華なものになっています。

 

費用

  • 月謝: 19,000 円
  • PCレンタル: 4,000 円 (必要な場合)

 

習い事としては高めですが、

教えることができる人材 & 設備が限られている以上、妥当ではないかと思います。

 

全然ボッタクリではないです。

 

プログラミングスキルは将来役に立つのか

「プログラミングが将来役に立つかどうか」というのが気になるかと思いますが、

ぶっちゃけ社会活動においては

 

まったく役に立たない

 

というのは断言できます。

 

「これからの時代、プログラミングができないと周りに置いていかれる」

という煽り文句は、まったくもって嘘なので気にしなくていいです。

 

一般企業において、プログラミングができたからといって給与が上がったり、昇進に影響がでるようなことは未来永劫ありえないですし、今のところそんな気配はありません。

そういう点では英語教室のほうが将来有望でしょう。

 

しいていうなら、IT 業界を目指すならばプログラミングスキルは当然あったほうがいいのですが、あくまで「あったほうがいい」という程度です。

意外かもしれないですが、IT 職でさえ必須スキルではないのです。
※下記「(余談) IT 業界はゼネコン体質」参照

 

IT 業界でさえ「あったほうがいい」スキルのプログラミングなので、一般企業の場合は「あっても使い道がない」スキルなのは言うまでもないでしょう。

 

(余談) IT 業界はゼネコン体質

知らないと一生後悔するITゼネコンの構造

 

IT 業界の受発注の仕組みは、建築のゼネコンと一緒です。

 

大手企業がピラミッドの頂点に位置しており、

大手企業は主に受注するだけになり、実際の開発業務はそれより下層の立場になる下請け・孫請けに流すことになります。

 

NTT系列や国内大手ITベンダー(日立NEC富士通)の三社、外資系ITベンダー(IBMHPOracleなど)系列のSIerが大手の顧客を囲い込み、

インフラ構築からコンピュータ機器の設置、納入後の運用メンテナンスに至るまでを一括受注して利益を得ており、実際のプログラミングやテスト作業を中小のSIerに丸投げしている状態となっている。

Wikipedia (IT ゼネコン)

 

そのためピラミッドの頂点に位置する大手企業の社員に必要なスキルは、

 

  • 企画力
  • プレゼンテーション能力
  • 下請け会社のマネジメント力
  • 資料作成能力 (Excel, PowerPoint)

 

といった、プログラミングとは無縁のスキルになります。

 

そして下請け・孫請けが実際の開発を担当することになるので、ここでやっとプログラミングスキルが必要になるというわけです。

 

  • 大手企業の場合、上流作業の担当となるため、プログラミングの機会はなくなってしまう
  • プログラミングをするために下請けあるいは孫請けの立場になってしまうと、薄給になってしまう

 

プログラミングを基準に IT 業界でのキャリアパスを形成しようとすると、上記のジレンマに陥ってしまいます。

 

そして大手企業に限らず、中小企業の場合でも、

昇格の際にはマネジメント職 (30 代くらい) となり実務作業から離れることになるため、ずっと IT 職だからといって何十年もプログラミングをしているというケースはほぼありません。

 

もちろん全ての人がこれに該当するわけではありませんが、

プログラミングだけして高給な人 (スーパープログラマー) は全体の 1 % に満たないのではないでしょうか。

 

 

「エンジニア職なら技術だけでやっていけるだろう」と考えるのは大間違いです。

本当に技術だけでやっていけるのは一握りの人だけで、一般人が企業の中で仕事していく上では、技術は 2 の次です。

1 番は対人能力です。

 

  • 気軽に相談できるか
  • 一緒に楽しく仕事できるか
  • 職場の空気を乱さないか

 

これに尽きます。

 

技術力だけ異常に高い反面、それに反比例してコミュニケーション能力が低い人をたまに見かけるのですが、

 

  • 自分の好むことしかしない
  • 気難しいので周りは距離を置いてしまう
  • すぐ怒鳴るので職場の空気は最悪

 

といったように、

その人単体では能力が高くても、周りの生産性を下げてしまうため特定の職場には置いておけず、窓際部署に配置されてしまうケースは意外とあります。

 

ということで、プログラミングだけで食べていくのはとても難しいことですし、非常にレアケースなのです。

 

どんな仕事だろうが大事なのはコミュ力なのですよ。

 

プログラミングも所詮は習い事の 1 つ

余談が長くなってしまいましたが、

専門職でさえ必須スキルではないのがプログラミングの実態です。

 

幼少時からプログラミングの英才教育を施して、将来は薄給の IT 土方に就かせたいかといったら、そんなことを考える親御さんはいないでしょう。

 

所詮はプログラミングも習い事です。

習い事としてのプログラミングはあくまで子供の可能性を広げるための手段の 1 つとして考えるのがいいと思います。

そういう意味では他の習い事と同列です。

ピアノ、水泳、英語といった習い事と同じです。

 

「習っている = プロになる」というわけではなく、あくまで教養の 1 つ。

プログラミングも同様に、子供のうちに幅広い体験をさせておき、知見が広がっていればいいなという程度ものではないでしょうか。

 

オススメの習い事は「書道」

ちなみに個人的にオススメなのは「書道」ですね。

 

技術が進歩したとはいえ、仕事の全てを PC やタブレッドだけで完結させるのは依然難しく、

ミーティングの場では、議事やアイデアをホワイトボードに書きながら最終案を作り上げて行くという進め方が未だに効率よかったりします。

 

そのため字の上手い人はまだまだ尊敬される現代なのです。

書道は時代遅れとか、とんでもない!!

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