note の情報
- note 名:
たった54記事で5か月目に18万PV達成!最小の労力で最高の結果を最短期間で叩き出すためのブログ戦略! - 著者:
minto さん - 価格
1,980 円 - 内容
ブログ戦略論 - 文字数
32,267 文字 - スキの数
707 (2018 年 9 月 10 日現在) - 発売日
2018 年 5 月 22 日 - 発行部数
1,000 部以上
評価
- 総合
- 再現性
- 読みやすさ
- コスパ
- 対象者
中級者 - こんな人に向いている
・アフィリエイトを初めてみたが伸び悩んでいる人
・ペルソナ設定の具体例を学びたい人
概要
私が紹介するブログ戦略を取り入れれば、どんなに忙しいあなたでも、そしてSNSからの流入が見込めない無名なあなたでも【最小の労力で最高の結果を最短期間で叩き出す】そんなブログを作り出すことが可能になります。
私の【女社会の掟】というブログは、たった54記事で5か月目に186889PVを達成するという驚異的な記録を出しました。
本文引用
有料 note 紹介の第 1 回目といったらこれでしょう ( ・ㅂ・)و ̑̑
ボクが知っている限りもっとも売れている note ではないでしょうか。
minto さんのブログ論・テクニックが詰めこまれた note です。
※24 時間で 1,000 部以上売れたらしい
ポイントは、
- 54記事
- 5か月
- 18 万PV
この 3 つです。
SEO だけで上記を実現するとなると、慣れた人なら
「これ無理じゃね!?」
と思うかもしれませんが、
これを実現するための SEO ノウハウが書かれているのがこの note なのです。
総評
ブログ論・SEO を大きく謳った note の割に、
「個人の感想・思いつきでやってみたらうまくいった」
といった話題が非常に多いです。
手法の思いつきやユーザ心理の捉え方は秀逸ですが、
施策結果のフィードバックが定性的なものばかりのため、
再現性があるのかどうかと疑問に思う面が多くみられました。
※PDCA の 「C」が弱い
SEO 論やサイト改善を語っているも関わらず、
サーチコンソール・キーワードプランナー・ヒートマップなどを利用した、
施策後の結果を定量的に示すという観点がスッポリ抜けています。
これだけ見ると、
「なんとなくがんばったら、PV 上がったよ!」
という印象しか受けないため、
多方面からの定量評価の観点はぜひ追加して欲しいところです。
アイデアについては豊富に書かれているのですが、
- それをやった結果ユーザの視点がどう移ったか
- クリック率がどう変わったか
- サーチコンソールの各数値はどう変わったか
といった定量的な分析観点がない限り、
単なる感情論・根性論で終わってしまうので非常に残念ですね。
また有料記事ゾーンになると、
minto さん独自の発想・着眼点・ターゲットの選び方が多く、
いまアフィリエイト・ブログをやっている人なら
「こういう方法もあるんだな」
と参考になるかもしれませんが、
※有名人たちに評価されている理由はこれでしょう
これから始める方にとってはかなり手法が限定されてしまうため、
自分のやり方を模索中の初心者には不向きだと感じました。
「誰でも PV 稼ぐブログを作ることができる」
と捉えることができる売り文句の割に初心者向けの内容ではないように感じるので、
ここは明確に前提条件として示すべきだと感じました。
参考になったポイント
- 過去のサイト運営の失敗談が実例レベルで載っており、それに対する自分なりの見解・改善する思考過程が述べられている
- 大手サイトと個人サイトを差別化するための自身の手法を具体例を交えながら述べられている
- ユーザがどういう思考でサイトに訪れ、訴求させるのかという事例が明確で分かりやすい
- 切り口やユーザに訴える視点・キーワード選定は具体的な例が載っているため非常に参考になる
- ペルソナ設定の方法が具体的で模倣しやすい
- 独自の情報収集方法を記事内で伝えており、他サイトの差別化に有効
SEO, サイト分析はこの note からでは学べない
この note 内で触れられている分析指標は、
- 直帰率
- 滞在時間
- PV
主にこの 3 つです。
サイト改善の苦悩など語ってる箇所がありますが、
正直なところ、
この 3 つの指標だけでは「改善されたのか」「たまたまよくなったのか」は測定できないと思います。
ヒートマップ、クリック率、検索順位、クリック数、表示数・・・、
見るべき指標ははもっとあるのではないでしょうか。
- どういうことをして
- どういう結果から
- どんな判断して
- アクセスが増えた
なんとなく PV が増えて喜んでいる人にならないためにも、
ブログ論を謳っているからには、
これらの分析指標はテクニックとして盛り込むべきでしょう。
SEO 論があいまい
「SEO」「Google」というワードが頻出する割に、これ以上の深いワードが出てこないため、SEO に対する理解が薄い印象を受けました。
「Googleに評価されたんだと思います。」
「Google に評価されるサイト」の基準が個人の感想・経験でしか語られていません。
こればかりは Google しか分かりませんので、個人の主観だけで読者相手に断言する表現はやめたほうがよいでしょう。
話題によってコンテンツの濃淡が激しい
キーワードやペルソナ設定の話題の時は温度感高かったのですが、
話題によってはサラっと流しているのが気になりました。
サイトデザイン
見出しに「重要」と書いている割に、サイト設計の手法が書かれずサラッと流されています。
マインドマップ
マインドマップの利用を推奨して、
マインドマップの書き方を詳しく説明していますが、
それを具体的にどのような方法で SEO・サイト作りに活かすのかが深く書かれていません
※note を購入した人はこれが知りたい
読者は note に従ってマインドマップを作成するものの、
「で、このあとどうしたらいいの?」
と立ち止まってしまう恐れがあるのではないでしょうか。
せめて実例は欲しかったなと思いました。
無料の導入文で過剰に煽りすぎ
一番気になったポイントはここです。
最小?の労力
冒頭の売り文句である、
・どんなに忙しいあなたでも、そしてSNSからの流入が見込めない無名なあなたでも【最小の労力で
・最小の労力で最高の結果を最短期間で叩き出す
・忙しくて時間がないけど、それでも何とか結果を出したい!
これらに対して、解決策がまったく提示されていません。
記事全体をみると minto さんがこれまでかなり努力してきたということが分かります。
おそらく高評価コメントしている人は、努力の過程を見て感銘を受けたのかと思います。
しかし、本来この note が初めに掲げてた公約を果たしているかというと甚だ疑問であります。
minto さんの凄まじい努力は「最小の労力」「最短期間」と言えるでしょうか。
少なくても自分は導入文を読んだ限り、
「数ヶ月でさっさと稼ぐ手法を公開しているんだな」
と思いましたし、
同じ気持ちで購入した人もいるのではないでしょうか。
ところがどっこい、有料部分を覗くと minto さんの苦労の歴史でしたとさ。
ランチェスター戦略
ランチェスター戦略も導入文で推されているワードです。
この note でいうランチェスター戦略は、
「ランチェスター第二法則」のことを指すと思いますが、
ランチェスター戦略と専門用語っぽいことを使って曖昧にボカさず、
- ランチェスター法則がどういうもので
- どういう観点でどの部分を応用したのか
をきちんと書くべきです。
ここが抜けていると読者は、
「なんかすごそうなものを使っているから、きっとすごいものなんだな」
と権威性だけを頼りに判断してしまい、
不必要に購買欲を煽ってしまうのではないでしょうか。
まとめ
ライティング切り口・ペルソナ設定などの内容は具体的に示されており参考になります。
というか、ここだけに特化した内容でよかったのではないでしょうか。
無理にライティング手法以外のことも書いているせいで、せっかくの minto さんの持ち味が埋もれてしまっている印象があります。
また導入文 (無料公開) でこの note の万能感を過度に強調しすぎているせいで、
コンテンツ (有料公開) との乖離が激しくなってしまい、
大きな違和感を生み出してしまっているのが一番残念なポイントでした。
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