ドトールコーヒーの歴史
長年親しまれているコーヒーショップのドトール。
都内では駅前などの中心街からぐるりと見渡せば大抵「DOUTOR」の黄色と黒のロゴマークを見つけることができる、といっても過言ではないくらい国内ではメジャーなコーヒーショップです。
今回はこのドトールコーヒーの歴史を紹介していきます。
名前の由来
ドトールとはポルトガル語「医者・博士」を意味します。
これは英語の「doctor」と同じ意味を持ちます。
これは創業者の鳥羽氏がブラジルのコーヒー農園で働いていた時の下宿先がサンパウロにある「ドトール・ピント・フェライス通85番地」であったことに由来しています。
通りの名前になったピント・フェライス医師は地域医療の貢献者だったことから「人々の心に残る名医のようにコーヒーで安らぎを提供したい」と思い、ドトールを自社の名前にhしたのです。
では、ドトールの歴史を振り返ってみましょう。
日本で生まれたコーヒーチェーン店
外資が多いコーヒー業界ですが、ドトールコーヒーは日本生まれ。
その歴史は1962年まで遡ります。
同年4月、コーヒー豆焙煎加工卸売業社として有限会社ドトールコーヒーが開業されました。
会社が株式化されたのは1976年のこと。
しかしそれまで焙煎業のみを行い、直営のカフェ営業は行っていませんでした。
1980年ドトールコーヒー1号店誕生
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カフェ(飲食店)としてのドトールコーヒー1号店が原宿駅前に誕生したのが1980年。
遡ること40年前ですのでかなり昔の出来事です。
しかし重要なのは会社を設立してからしカフェを開業するまでの18年間、利益を焙煎一筋で支えていたということ。
つまり手頃で美味しいコーヒーをどう作るか、というノウハウはこの時点で既に完成されていたのです。
もちろん、カフェを始めてからも焙煎卸売行は並行して行われています。
そして1号店が出来てから7年後の87年には店舗数を100店にまで展開することが出来ました。
ドトールが提供する安くて美味しいコーヒーは瞬く間に日本国民に浸透し、愛されていったのです。
1990年代の出来事
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店舗数を増やし、飲食店の事業展開にて業績を伸ばす中、93年にドトールは日本証券業協会にて株を一般公開します。
これにより投資家達の協力を得て更に資本を増やすことが可能となりました。
98年にはコンビニからドトールブランドの飲料が発売されるようになり、ドトールの存在は店舗を利用しない方の手にも届くようになりました。
2000年代以降の変化
2000年には一部上場を果たします。
03年には日本たばこ産業と提携し、ジェイティーフーズからドトールのドライ飲料 (ペットボトル、缶の飲料のこと) が販売されるようになりました。
それまではコンビニでしか買えなかったドトールのドライ飲料がスーパーなどの小売店でも購入が可能となったのです。
これによりドトールは主婦や子供など、家庭レベルにまで浸透することができました。
04年にはドトールコーヒーショップが全国に1000店舗展開。
コーヒー業界において国内では勿論、世界的に見てもかなり大きな企業に成長したことが分かります。
2010年代〜現代まで
2000年代後半からシアトル系コーヒーの代表格スターバックスが日本国内でも激しく事業展開してきました。
またスターバックスに似たスタイルのチェーン展開するカフェが増えてきたのもちょうどこの時期でしょう。
しかし次々に強敵が登場しても、ドトールは独自のサービスで顧客の満足度をキープし、顧客の心を今日まで惹きつけて来ました。
ドトールコーヒーショップのキャッチコピーは「がんばる人の、がんばらない時間」
サラリーマンにはたまらないフレーズですよね。
店舗に入ると床から客席、テーブルやトイレまで清潔ですし、スタッフの接客対応も徹底しています。
他のオシャレなカフェチェーン店よりも席数が多く、Wi-Fiを使えるお店も増えてきました。
ミラノサンドなどのフードもボリュームがあり男性にも人気があります。
理由を挙げればキリがありませんが、外資のチェーン店に負けない営業努力でドトールは現在も多くの店舗、グループ店をキープしています。
その企業努力は日本の飲食業界のお手本と言っても過言ではないでしょう。
数多くのフランチャイズと直営店が存在する
コーヒー業界では有名ですが、ドトールは通常のドトールコーヒーの他にフランチャイズ・直営で様々なお店を経営しています。
カフェコロラド
https://www.cookdoor.jp
その中でも1972年に開業したカフェコロラドはコーヒー専門店。
「健康的で明るく、老若男女が共に親しめる店」をコンセプトに作られました。
ドトールコーヒーショップの原点とも言える営業形態です。
現在全国で58店舗展開中。
エクセルシオールカフェ
https://ja.wikipedia.org
こちらはイタリアのエスプレッソバーをイメージした店舗形態でドトールコーヒーショップのワンランク上のグレードを目指したお店です。
価格設定もコーヒーショップよりやや高めの設定となっています。
現在フランチャイズが26店、直営が95店となります。
オリーブの木
http://k-bass.com
イタリアの田舎料理をイメージしたスパゲッティのお店でなっており、現在都心を中心として4店舗展開中です。
その他にもハワイコナ産のコーヒー豆と焼きワッフルを中心に提供する「マウカメドウズ コナコーヒーガーデン」や、ドトールコーヒーショップの高級版「ル・カフェ・ドトール」なども経営しています。