淹れる度に計測するのは骨が折れますが、
自分の器具のクセをつかむためにも、
一度は各工程での温度を計測しておくと安定した抽出につながります。
タニタのスティック温度計を使用して、
ペーパードリップで淹れるときの温度についてみていきましょう。
コーヒーと温度管理
ペーパードリップでコーヒーを抽出する場合、
注湯の際の温度は仕上がりに影響があります。
ポコポコと沸騰したてのお湯を使用すると暴れて撥ねるので、
コーヒー粉の蒸らし作業で過抽出になったり、
抽出時に形成されたコーヒー粉の外側の土手を崩してしまい、
薄いコーヒーができたりと抽出に失敗するリスクが高まります。
タニタ スティック温度計 TT-533の詳細と仕様
タニタ スティック温度計 TT-533の仕様
- サイズ:約36×216×16mm(センサー部寸法/径4×長さ117mm)
- 本体重量:約33g
- 測定範囲:-50〜240度
- 最小目盛:0.1度
- 防滴仕様:IPX2
- 電源:DC1.5V LR44タイプ電池1個使用
ペーパードリップ時の温度を知る
室温20度のときのペーパードリップにおける
各容器のお湯と抽出液の温度を計測します。
ハリオ式のドリッパーを使用し、
お湯は電気ケトルで沸かしたものをドリップポットに注ぎ替えて抽出に使用します。
前述したとおりドリップポット内のお湯の温度と、
出来上がりのカップ内のコーヒーの温度が特に重要ですので、
それらに注目しましょう。
まずは電気ケトル内のお湯の温度を計測します。
ほぼ沸点の99度程度となります。
次にドリップポットに注ぎ替えたお湯の温度を計測します。
注ぎ替えたことにより、92度程度に低下しています。
沸騰したお湯をドリップポットに注ぎ替えるだけで、
抽出に最適なお湯を用意できることがわかります。
ハリオ式ドリッパーで抽出されたサーバー内のコーヒーの温度を計測します。
71度程度となります。
ドリッパーから直にカップに抽出した場合は、
飲むのには若干熱すぎるかもしれません。
サーバーからカップに注いだレギュラーコーヒーの温度を計測します。
温度は64度程度となり、風味がよく感じられる飲み頃の温度となります。
以上のことから室温20度でハリオ式ドリッパーの場合、
ケトル>ドリップポット>ドリッパー>サーバー>カップ
の流れで抽出すると自然と飲み頃のコーヒーができあがることがわかります。
冬のキッチンなどで室温が低く器具が冷えているときは
ドリッパーやサーバー、カップを保温器に入れるか、
別途お湯を注いで温めておけば
適度な温度のコーヒーを楽しめるでしょう。
まとめ
キッチン用の温度計があると、
レギュラーコーヒーを安定して抽出するのに役立ちます。
感覚で淹れると味や濃度がブレやすいですが、
温度計やキッチンスケール、タイマーなどを使用するとブレを最小限にすることができます。
タニタのデジタル温度計は精度が高く、
反応も早めでお手頃価格なのでオススメです。
コーヒーだけでなく、
天ぷらやパンなどの調理時にも活用できるので
手元に一本用意してみてはいかがでしょうか?